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フリートーク

2024/03/23 09:18

昨夜、
広島からのお客様がいらっしゃいまして、
ご質問がありました。
何故、「藤田嗣治な目玉焼」と言う名称を付けられたのですか?と。
そのお客様も大好きだと仰られていました。

一般的にレオナール•フジタは、
乳白色な肌を表現し、
フランスで認められた事実があります。
それは洋画の世界には無かった日本画の
面相筆を使った繊細な白い肌を表現したから、
と言う解説がなされています。

私も大好きな「FOUJITA 」の作品の印象は違うのですね。
戦争画やカフェで…な作品など、
数多くの作品が残されていますが、
作品を前にすると、
どうしても視線が釘付けになるポイントがあり、そこが「目」や「視線」なのです。
展覧会などを観て廻ると、
最後の方の展示には、
「目」な作品があったりしますので、
強烈な印象を私が持ってしまっているので、
今回のこのメニューの名称を入れたと言う
訳です。

余談ですが、
先の大戦前に藤田嗣治は帰国しているようです。
その折に神戸で1人の現代美術家を訪ねています。
その人物が後の「具体美術協会」を起こす
吉原治郎です。
フランスに来い!
と熱烈に誘われたと言うお話を伺った事がありますが、
現在の日清オイリオの前身企業のひとつ
「吉原製油」の後継者だったので、
家族や親族から大反対を受けたそうです。
そう言う事もあり、
「具体美術協会」の第一回の美術展はフランスだったのでは?と言う事も有るのかも…なんて。

詳しくお話しをして下さったのは、
「具体美術協会」最後に会員になられた
「堀尾貞治」氏です。
今はご存命ではありませんが、
「吉原先生がなかなか許してくれへんかってん」
と言うお話しされていらっしゃいました。

25年ほど前ですか、
私も現代アートをやっておりました折、
堀尾貞治さんにはお世話になりました。
いや、作品展の手伝いに駆り出されました。

堀尾貞治さんには、
本当に沢山の作家さんでサポーターの方々が
取り巻いていましたが、
私を見つけると、
「おっ、中山ええ時に来た!ロープ持って向こうまで走って壁にデン!ついて帰って来い」とか、「棒を延長してくれ!」「オレとオマエで、ええと言うまで振り回せ!」とか
もう大変でした。
そんな事を、ギャラリー前とか横浜トリエンナーレとかで振り回されたのは、
今となっては良い思い出です。
横浜ではガッツリ、
2人きりで1週間「堀尾学校」でした。

長々と申し訳ありません。
余談長すぎ。
ちなみに私アートは卒業しております。
そして、堀尾貞治さんの弟子でもありません。笑

2件のコメント (新着順)
のぴた バッジ画像
2024/03/24 06:29

Kanseiさん

私の中で藤田嗣治さんと言えばシャンパンの蓋に描かれている薔薇の絵しか知らず、
藤田嗣治さんの名前は知っていても作品を見た事が無いので、興味深く読ませていただきました☺️
藤田嗣治さんの作品を見るときは目や視線に注意して観たいと思います。


Kansei
2024/03/24 08:22

のぴた様

ありがとうございます。
絵画鑑賞は注意して見るよりも、
作者の性格と状況、心情が露わになります。
感じて味わって頂くだけで面白いので
全身の力をお抜きいただいて、空気と意図をお感じになられると、今までの印象が変わります。そして、辛辣な内容がお話しできる方と感想の交換をして頂くと、新たな面白さを発見される事でしょう。

何だって良いんです。
肯定も否定も無くただ、目の前の感情をぶつけられているポイントを感じれば、面白い違った一面が感じられる事でしょう。

つたない文をお読み下さった事に感謝申し上げます。
ありがとうございます♪

Kanseiさん、お話興味深く読ませていただきました。
私も藤田嗣治は好きな画家の一人ですが、
日本では未だ正当な評価がなされていないように感じます。
時代的なこととは言え、戦争協力者のレッテルを貼られたりした事がそうなのでしょう。
恥ずかしながら私が実際に観た作品は「秋田の行事」だけで、
Kanseiさんが作品を前に感じられた「目」や「視線」をネットに載ってる作品からですが、感じようと思います。

現代アートの作家(画家)でらしたんですね!
この藤田嗣治な目玉焼きからもその芸術性が伝わってまいります🙇‍♂️


Kansei
2024/03/23 23:24

ふゆきん(aka "ポイントゲッター")早川様

恐れ入ります。
ありがとうございます。

当時はできる所まではやってみよう。
と言う気持ちで動いていただけです。

参考になればと思う作品の写真を置いておきますね。

Kansei
2024/03/24 09:01

ふゆきん(aka "ポイントゲッター")早川様

少し気になった所でしたので追記させて頂きますと、
戦争画による評価ですが、

実物をご覧いただく機会がいずれ来るとは思いますので、とりあえず私が感じている内容です。
屍になった白人兵士を抱えて遠くを見つめる構図

このような表現が作者の意図とは反対なんだろうなと思います。

目の周りだけシャープでそれ以外は重々しく描かれている意図は何なのか…

作者なりのトラップがあると感じます。

鑑賞で感じるヒントになれば幸いです。

本当にありがとうございます。

Kanseiさん、ご丁寧にありがとうございます😊
この絵観たことありますが、視線にまでは意識がいってなかったです😅
改めて観るとなるほどと思います🧐

Kanseiさん、追記ありがとうございます。
今後の鑑賞にとても参考になります。

ある種のヴァニタス画なのでしょうか。
そう思うとこの絵の視線や後ろにある鍵も何らかの意味があるような。

Kansei
2024/03/24 16:00

ふゆきん(aka "ポイントゲッター"早川)様

そこは悲哀と言うより、作者自身の風刺も有るかとは思いますが、そこにあったから描いたのかも知れませんね。

ありがとうございます。

Kansei
2024/03/24 16:12

ふゆきん(aka "ポイントゲッター"早川)様

その時のキュレーターの感覚と理解力だと思います。

乳白色の作品は、フランスに渡り他にない表現を探した結果であって、その後当時だったらかなり素晴らしい作家達と交流し、作品制作に影響があり変わっていく。

よくよく考えたら、
影響を受けるのは当然、
当たり前の事だと思うんです。

ありがとうございます。