ken_pro
2025/07/01 06:05
読書のあとのYEBISU(ほうじ茶の余韻)
伊与原新「宙わたる教室」(2023年・P288)
東京・新宿にある都立高校の定時制。そこにはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。
負のスパイラルから抜け出せない21歳の岳人。子ども時代に学校に通えなかったアンジェラ。起立性調節障害で不登校になり、定時制に進学した佳純。中学を出てすぐ東京で集団就職した70代の長嶺。
「もう一度学校に通いたい」という思いのもとに集った生徒たちは、理科教師の藤竹を顧問として科学部を結成し、学会で発表することを目標に、「火星のクレーター」を再現する実験を始める――。(解説より)
今年の直木賞「藍を継ぐ海」の前作になります。
2017年「日本地球惑星科学連合大会」で、定時制高校の研究が優秀賞を獲得したのをベースにしていると作者のあとがきにありました。
定時制に通うさまざまな悩みを抱えた老若男女が、ぶつかり合いながらも目標に向かい学会発表まで進む姿が目に浮かぶようでした。直木賞作品と共に心が温まる良作です。
心が温まる読書のあとは、ほうじ茶の余韻で。
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投稿を表示原作は読んでいませんが、NHKのドラマは良かったです
丁寧に作られていました📺️