ヱビスフォト

ken_pro
2025/09/24 05:58

読書のあとのエイリアンズ

塩田武士「踊りつかれて」(2025年・P480)

令和7年・第173回直木賞候補作

首相暗殺テロが相次いだあの頃、インターネット上にもう一つの爆弾が落とされていた。ブログに突如書き込まれた【宣戦布告】。そこでは、SNSで誹謗中傷をくり返す人々の名前や年齢、住所、職場、学校……あらゆる個人情報が晒された。
ひっそりと、音を立てずに爆発したその爆弾は時を経るごとに威力を増し、やがて83人の人生を次々と壊していった。
言葉が異次元の暴力になるこの時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷にあったお笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。ほんの少し時を遡れば、伝説の歌姫・奥田美月は週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。
彼らを追いつめたもの、それは――。(解説より)

長編480。名作です。ハナからグイグイ物語に引き込まれました。’16年「罪の声」、’23年「存在のすべてを」に続く社会派小説は、SNSの苛烈な誹謗中傷に報復する物語です。「罪の声」が映画化され、「存在のすべてを」も2027年に主演・西島秀俊で映画化が決定しました。「踊りつかれて」も映画化されると思いますが、主演が誰になるのか楽しみです。

読書のあとは美味しい有頂天エイリアンズ。

「踊りつかれて」の著者サインと「踊ろよ、地球人」のエイリアンズ。
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