ヱビスフォト

ken_pro
2025/11/11 06:04

読書のあとの箕面ビール(桃ヴァイツェン・川中島白桃)

伊与原新「翠雨の人」(2025年・P288)

私は闘う。科学だけが導いてくれる真実を手に――。
「雨とは何だろう。なぜ降るのだろう」。少女時代に雨の原理に素朴な疑問を抱き、女性が理系の教育を受ける機会に恵まれない時代に、科学の道を志した猿橋勝子。戦後、アメリカのビキニ水爆実験で降った「死の灰」による放射能汚染の測定にたずさわり、アメリカが主張するよりも放射能汚染が深刻であることを証明した。勝子の研究成果は、後年、核実験の抑止につながる影響を国際社会に与えた。研究を愛した実在の女性科学者の先駆けの、生涯にわたる科学への情熱をよみがえらせる長篇小説。『藍を継ぐ海』で科学の壮大さとあたたかさを伝えた著者による直木賞受賞第一作。(解説より)

科学者である著者・伊与原新さんでしか書けなかった、科学者・猿橋勝子さんの物語です。悲惨な戦争を体験し、ゼロからの出発した体験が後年の実験に成果を出します。単独アメリカに渡り、放射能の測定実験でアメリカの権威ある科学者に圧勝する場面は感動しました。

読書のあとは美味しい桃ヴァイツェン。

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