ken_pro
2025/01/20 06:10
芥川賞と伊勢角屋麦酒( PALE ALE )
松永K三蔵「バリ山行」(2024年・P168)
令和6年・第171回芥川賞受賞作
建物の外装修繕を行う会社に転職して2年。幼い娘を共働きの妻と育てる波多は、社内の付き合いを避けていた前職での反省もあり、会社の登山サークルに参加する。ある日、職人気質で孤立しているベテラン社員の妻鹿(めが)が山行に参加すると聞き、意外に思っていると集合場所に現れず、途中で合流するという。妻鹿は、登山路ではないバリエーションルートを登る「バリ山行」をしていたのだ。一人、我が道を行く妻鹿に波多は複雑な思いを抱いて――。 (解説より)
松永K三蔵氏の「バリ山行」を読みたくなったのは、コメントで「純文学を難解なものにせず、シンプルに面白い、エンターテインメントとして読んで楽しめるものにしたい」と語っていました。
「バリ山行」では、ロッククライミングのロープ下降や滑落など、命をとられる思いをして本物の危険を体験をします。(小生も北アルプスで命をとられる恐怖を思い出しました) 手に汗握るエンタメ小説。氏が提唱する「文学性という核を保持したオモロイ純文」でした。
最後の一行が鮮やかで記憶に残ります。オススメです。
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投稿を表示ken_pro さま
拝読しました。
この波多さん、きっとどこの会社にもいるようなサラリーマンですね。
妻鹿さんと相反するタイプですが、バリ山行を経験して、波多さんが、変わっていくのですよね。
私は山登りは出来ないから、私なりの僅かな経験を膨らませて読みました。また、社内空気、仲間、情景等、目に浮かびました。
純文山岳小説、なんですね。息遣いを感じた本でした☺️
自分を見つめ直す波多さん、ご自身が、解放されたかな🤔
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