ken_pro
2025/05/13 06:02
読書のあとのPECCARY BEER(OHAYO WHITE ALE)
麻布競馬場「この部屋から東京タワーは永遠に見えない」(2022年・P192)
東京に来なかったほうが幸せだった?
Twitterで凄まじい反響を呼んだ、虚無と諦念のショートストーリー集。
3年4組のみんな、高校卒業おめでとう。最後に先生から話をします。大型チェーン店と閉塞感のほかに何もない国道沿いのこの街を捨てて東京に出て、早稲田大学の教育学部からメーカーに入って、僻地の工場勤務でうつになって、かつて唾を吐きかけたこの街に逃げるように戻ってきた先生の、あまりに惨めな人生の話をします。(3年4組のみんなへ)
30までお互い独身だったら結婚しよw。三田のさくら水産での何てことのない飲み会で彼が言ったその言葉は、勢いで入れたタトゥーみたいに、恥ずかしいことに今でも私の心にへばりついています。今日は、彼と、彼の奥さんと、二人の3歳の娘の新居である流山おおたかの森に向かっています。(30まで独身だったら結婚しよ)
14万イイネに達したツイートの改題「3年4組のみんなへ」をはじめ、書き下ろしを含む20の「Twitter文学」を収録。(解説より)
「Twitter文学」というものを初めて読みました。各篇10ページ前後のショートストーリーで読みやすい。地方から東京へ憧れ出てきた青年や、毒親から逃げ出して一人住いをする女性などが、早稲田や慶応を出て社会人になり、周りを見下し、見下された主人公達の挫折や心を病んだ内容が多いです。帯には「救いようのないこじらせ方をした人たちに熱烈に支持されると思う」とありましたが、「こじらせた人」が沢山出てきます。オススメです。
読書のあとは美味しいペッカリービール(オハヨーホワイトエール)
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投稿を表示ケッコーなビールですね。